眼球の中は房水によって満たされており、眼球は内側から外側に押されて球体を維持しています。この眼球を外側へ押す力を眼圧と呼んでおり、房水の量は産生と排水のバランスが保たれており、適度の眼圧を維持しています。
しかし何らかの原因で房水の流れが妨げられると眼球内の房水の量が増加して眼圧が上昇し、視神経が押しつぶされて損傷し、正常に機能しなくなります。
緑内障の中でも日本人に多いのが正常眼圧緑内障だといわれています。正常眼圧緑内障とは、眼圧が高くないにもかかわらず緑内障になることをいいます。視神経乳頭の強さは人によって異なりますが、視神経が構造的に弱い場合、正常レベルの眼圧でも視神経が傷つけられています。
眼圧は1日の中でも変化するものであり、1年を通じてみていると、冬季に多く、夏季に低くなりやすいことも知られています。
眼圧に影響するものとしては、年齢、性別、近視や遠視の程度、人種、体型、運動、血圧などもあります。緑内障の患者様は特に1日の眼圧の変化が大きいです。